2024年6月7日金曜日

マラソン大会で起きた 感動の「ドラマ」

 6月7日は朗読会とマラソン大会を行いました。


わたしは、開会式の挨拶で「自分に負けない、逃げない強い心を作るお勉強の時間です」というお話をしました。
みんなは、誰1人怠ける事なく一生懸命に最後まで走り切りました。
閉会式では、1等になった人たちに惜しみない拍手が送られました。
一人ひとりがドラマの主人公だったと思います。

さて、さて、すごいドラマが実はこの下の写真の後、起きていたのです。


聖郷グラウンドで3年生の女の子が苦しくなってうずくまっていたそうです。
先生のいた場所からは、ちょう保護者の方々の車がたくさん止まっていて3年生の女の子が見えていなかったそうです。(これは、学校側の反省すべき所です)
そこに通りがかった4年生の宏典さん。
そこから、教頭先生のいらしゃった場所まで逆戻りして、そのことを知らせに来てくれたそうです。
そして、また、3年生がうずくまっていた場所まで戻り、走りはじめたそうです。
宏典さんは、結果、最下位でゴールしました。わたしもラストの走りを応援していましたが、一生懸命ゴールを目指して走っていました。何か言うでもなく、1人だけみんなよりだいぶん遅れて、でもただただ一生懸命走っていました。
その時は、まさかそんなことが、隣の聖郷グラウンドの方で起きていたなんて思いもよりませんでした。


給食の時間、体育主任の野口先生からこのお話が全校に流れました。宏典さんに特別な特別な!「特別賞」を渡しますと。
校舎中が大きな拍手で包まれました。
全ての教室から大きな大きな拍手が湧き起こりました。
5年生は、4年教室へ行って、ほめほめシールを、言葉をかけながら宏典さんにわたしにきたそうです。
全校朝会で賞状を渡すのが今から楽しみです。

そして、昼休憩のことです。聖郷小学校のかっこいいヒーローが恥ずかしそうな顔をして校長室へやってきました。


話を聞くと、彼はこう言いました。
「僕の目標は、最後まで歩かずに一生懸命走り切ることだったから目標は達成できました」
「学年は違うけど、おんなじ聖郷の仲間だからほっとけれんかった」

最下位でゴールした宏典さんから子供達だけでなく、私たち教員も大事なことを教えてもらった1日となりました。
しみじみと、人間の素晴らしさ、あたたかさを考えさせられました。

今日のドラマは、作られたドラマではなく、聖郷小学校の小さな4年生の起こした大きな大きな感動のドラマでした。。。